ご挨拶
学会長中尾 一久
(医療法人社団久英会 理事長)
- テーマ:
- 健康経営からはじまる地域共生社会(まちづくり)の実現
〜慢性期医療が果たすべき役割とは〜
健康経営とは、従業員の健康を重要な経営資源と捉え、戦略的に健康保持・増進に取り組むことで、企業の生産性や活力の向上、持続的な成長を目指す経営手法です。企業が積極的に職場環境の改善や健康支援施策を実施することで、従業員のモチベーションや定着率を高め、結果として業績向上や企業価値の向上につながると期待されています。
従って、地域のあらゆる業種の人々が健康経営を実践することで、理想的な地域共生社会(まちづくり)が実現されるはずです。
一方で、地域包括ケアシステム実現の根底にはまちづくりが必要です。そして、まちづくりの先には人々の幸せな生活(well-being)がなければなりません。我々は、2040年に向けて、安心・安全な生活を基盤として、経済的な豊かさを求めるのではなく、楽しく幸せな(心豊かな)生活が可能となる日本を目指すべきだと考えます。ただ単にお金をかけてまちづくりを行うのではなく、自助・互助・共助・公助の精神で、ご当地ごとの理想的なまちづくりを推進することが肝要です。そのためには、医療・介護・福祉が必要であることは言うまでもなく、特に慢性期医療がまちづくりの実現に一番近い存在だと考えます。
昨今、健康経営が一般企業や行政のみならず、医療・介護・福祉分野においても広く実践されていますが、これは健康経営の最終目的がwell-beingだからです。健康経営の実践は、まちづくりの一環であるとも言えます。
日本の地方都市である福岡で、慢性期医療がどのような形でまちづくりに貢献できるのか、そしてどんなwell-beingが待っているのか、創造するだけでもワクワクドキドキです。皆さんと一緒に心豊かな2040年の世界を創造してみたいと思います。
*well-being:WHO憲章で肉体的、精神的、社会的に全てが満たされた状態