第9回日本運動器理学療法学会学術大会

大会長挨拶

ご挨拶

第9回日本運動器理学療法学会学術大会
大会長  林  寛

 理学療法とは運動機能評価に基づいて、運動機能障害の予防や改善を図るとともに、運動機能の維持向上を推進することで健康増進やスポーツ活動に寄与するものです。疾患ではなく、運動機能を対象にしますから、運動機能障害の原因疾患を問いません。運動器理学療法は運動器疾患による運動機能障害を対象にする、理学療法の根幹に関わる分野であり、アメリカPT協会では、理学療法士は先ず運動器理学療法を学ぶことが、協会の指針として推奨されています。
 本邦にPTが誕生して、既に半世紀以上になります。この間運動器理学療法分野では多くの治療技術が開発され、導入も進んでいます。多くの支持を得て普及が進んでいる治療体系には、相応の意義があることは間違いないでしょう。大切なことは評価によって、病態や組織に対応した、適切な治療技術が選択されているかということです。運動器理学療法は原則的には運動器由来の訴えが対象になります。また運動器疾患の多くは加齢変性疾患であり、変性の進行を遅らせることはできても、変性そのものを治すことはできません。訴えの原因には様々な組織があり、組織の状態も一様ではありません。したがって何にでも効く、唯一の治療手技などというものは存在しません。だからこそ多くの治療技術が開発されているのであって、私たちはこれらを修得した上で、病態に応じた治療技術を適切に選択して、患者の期待に応えなくてはならないのです。適切な治療技術を選択し、効果的な治療を行うために是非とも必要なものが評価でしょう。
 第9回日本運動器理学療法学会では、テーマを「運動器理学療法の標準化」としました。運動器理学療法を担う全国のPTが共通した評価手法を用いることが、運動器理学療法の標準化の第一歩として最重要であると信じます。MMTやROM-T、Sensory感覚検査、ADL検査(所謂MRSA評価)を丁寧に、正確に行っても患者の訴えの原因を知ることはできません。完全な評価を確立することは極めて高いハードルですが、その第一歩となる学術大会にしたいと考えています。
 第8回学術大会がコロナ禍により中止となりましたので、2年ぶりの大会となります。本大会は何とか通常開催をと準備して参りましたが、現状を鑑みWeb開催と致しました。一堂に会することは叶いませんが、テーマに即した様々な企画を用意して、2年分の熱い大会を皆さんとともに作り上げたいものです。
 学会運営スタッフ一同、皆様のご参加を心からお待ち申し上げております。

                    
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