第5回 地域包括ケア病棟研究大会

大会長挨拶

第5回地域包括ケア病棟研究大会
大会長 中井 修

本年は、新天皇が即位し改元の年となります。新たな元号が始まる記念すべき年に、第5回地域包括ケア病棟研究大会を開催させていただくことに感慨を覚えます。来年2020 年度は、東京オリンピックなどの国民的な行事が開催される、一方で2025 年に向けて、着々と「地域医療構想」と「地域包括ケア」の政策を踏まえた診療報酬改定が予定されております。

このような中で、「地域包括ケア病棟」の役割は、住み慣れた地域において高齢者や障害者等が生活を維持し続けるために非常に重要な機能であると言えます。独居老人世帯、高齢者世帯は年々増加しており、年金給付が潤沢に回っていた世代に比べて、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、世帯所得、貯蓄額も減少するものと思われます。また、高齢者の絶対数の増加は認知症患者の増加をもたらします。こうした独居、低所得、認知症が敷衍化する社会状況で地域包括ケアシステムが機能するためには、医療、介護、福祉のより強い連携が求められることになります。その中で行政の果たす役割はさらに強まり、これまでの医師会中心の連携のみでなく、病院医療も行政をはじめとする多様な機能との連携を深め、地域包括ケアシステムの充実を図って行く必要があると考えられます。本大会のテーマを「地域に寄り添う医療・連携のあり方」として、地域包括ケア病棟と福祉・介護行政との関わりを考える機会としたいと存じております。

プログラムは「地域包括システムにおける地域包括ケア病棟のあるべき姿」、「地域に寄り添う医療と福祉・介護行政との連携を考える」、「地域包括ケア病棟入院料1の現状と課題」のシンポジウム・パネルディスカッションと公募する一般演題によるセッションより構成し、長年地域医療に取り組んできた諏訪中央病院名誉院長の鎌田實氏に特別講演をお願いしております。多くの皆様の参加による活発な議論で、地域包括ケアシステムの機能向上という成果を期待しております。